|フィリピン|パラワン島の先住民族の土地保護に立ちあがる若者たち
【プエルト・プリンセサ(フィリピン・パラワン島)=ニーナ・パラギ】
現代の基準では考えられないような偉業である。この辺鄙なフィリピン・パラワン島出身の6人の若者が、土地所有をめぐって巨大な勢力と闘って勝ったのだ。先住民族からの支持を直接取り付けたうえで、彼らが暮らす4万ヘクタール以上の土地が自然保護区であることを政府に法的に認めさせたのである。
小規模な非営利団体「フィリピン持続可能センター」(CS)がこのキャンペーンを率いて、先住民バタク族を2014年から支援してきた。彼らはどうやってこの偉業を成し遂げたのだろうか。 CSの共同創設者で顧問のカリーナ・メイ(KM)・レイエス氏は、この点について、「この7年間に及ぶ気骨と、『日々の逆境に立ち向かう粘り強さ』によるものだと語った。CSのスタッフは、土地保全・森林再生・市民科学を通じてフィリピン最後の熱帯雨林を守るというミッションを遂行している。…