国連の最新報告書が地球との調和のとれた生活を求める
【ニューヨークIDN=J・ナストラニス】
国連のアントニオ・グテーレス事務総長が繰り返し指摘するように、人類は「決定的な時」に直面している。これは、人間開発報告書(HDR)30周年を記念した『新しいフロンティアへ:人間開発と人新世』で強調された警告である。人類は目覚ましい進歩を成し遂げてきたが、私たちは地球の存在を当然のものと考え、自分たちが生存のために依存しているシステムそのものを不安定化している。
動物から人間に広がったとみてほぼ間違いないと思われる新型コロナウィルスは、不平等と、社会・経済・政治システムの脆弱性をすぐさま白日の下にさらし、それに寄生する形で拡がった。また、人間開発の成果を反転させる脅威が訪れている、と報告書は指摘した。…