【バンコクIDN=カリンガ・セネビラトネ】
フィジーのジョサイア・バイニマラマ首相は、「キリバス、ツバル、マーシャル諸島という南太平洋の小さな島嶼諸国は『まとめて波にのまれる運命にある。』」と強い調子で指摘した。気候変動がもたらす影響は「極端な気候事象による恐怖に他ならない」とするバイニマラマ氏は、国際社会に対して、フィジーなどの南太平洋島嶼諸国が、気候変動の影響に対するレジリエンス(リスク対応能力)をつけるための支援を訴えた。
国連アジア太平洋経済社会委員会の第72回総会(5月17~19日)の開会にあたって、今回で議長を退任するバイニマラマ氏は、「もし先進工業諸国が、このまま手をこまねいて小規模で脆弱な国々に適切な支援の手を差し伸べないならば、歴史は厳しい審判を下すだろう。地球温暖化の原因を作ったのは先進工業国であり、私たち(=太平洋島嶼諸国)ではないのだから。」と語った。