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SDGs for All

SDGs for All is a joint media project of the global news organization International Press Syndicate (INPS) and the lay Buddhist network Soka Gakkai International (SGI). It aims to promote the Sustainable Development Goals (SDGs), which are at the heart of the 2030 Agenda for Sustainable Development, a comprehensive, far-reaching and people-centred set of universal and transformative goals and targets. It offers in-depth news and analyses of local, national, regional and global action for people, planet and prosperity. This project website is also a reference point for discussions, decisions and substantive actions related to 17 goals and 169 targets to move the world onto a sustainable and resilient path.

110カ国以上が土地劣化対策を約束

 IISD/ENB | Francis Dejon【ベルリン/オルドス(中国)IDN=ジャヤ・ラマチャンドラン】

土地の劣化は、世界で最も急を要する問題のひとつだ。世界の土地の3分の1は劣化している。しかし、中国のオルドス市で9月16日に開催された国連砂漠化対処条約(UNCCD)第13回締約国会議(COP13)で、113カ国が、土地劣化の流れをくいとめ、より多くの土地を回復するための、明確な指標を伴った具体的な目標を策定することに合意したことは、明るいニュースだ。

土地劣化に対処する新たな世界的ロードマップが合意された。UNCCDの「2018-30戦略枠組」は、劣化した広大な土地の生産性を回復し、13億人以上の生活を改善し、脆弱な立場にある人々への旱魃による悪影響を抑えるために、「土地の劣化の中立性(LDN:Land Degradation Neutrality)」の実現を目指す最も包括的な世界的コミットメントとみなされている。

「いくらか意見の対立もありましたが、UNCCDを前進させる大胆な措置がとられました。新たな戦略的枠組みと、報告サイクルができあがりましたし、『旱魃イニシアチブ』もあります。また、ジェンダーや能力構築、移住、砂嵐に関する基本的な決定もなされました。」と、UNCCDのモニーク・バルビュー事務局長は語った。

1994年に採択されたUNCCDは、環境と開発を持続可能な土地管理に結びつけた唯一の法的拘束力のある国際協定だ。195カ国が加盟した同条約は、乾地として知られる乾燥地、半乾燥地、乾燥した半湿潤地の問題にとりわけ対処するものだ。こうした場所では、最も脆弱な生態系と弱い立場に置かれている人々がみられる。

内モンゴル自治区オルドス市で9月6日から16日まで開催された会議では、国際社会が2015年9月に承認した持続可能な開発目標(SDGs)の履行を支える初のグローバルな民間部門基金の誕生を目にすることになった。「土地の劣化の中立性基金」(LDN基金)として知られるこの基金は、劣化した土地を回復させ、そこから環境、経済、社会面での利益が見込まれるプロジェクトに資金提供をするため官民の投資部門が連携した斬新な資金源となるだろう。

3億米ドルを当初の資金調達目標とするLDN基金は、社会的責任投資を行っている「ナティクシス・グローバル・アセット・マネジメント」の関連企業である「ミロヴァ」(Mirova)と、UNCCDの「グローバル・メカニズム」の協力で促進される。これとは別に運営される「技術支援ファシリティ」(TAF)が、プロジェクトの強力なポートフォリオを構築するために、将来性があり持続可能な土地活用に関して基金に助言を行う。

オルドス会議のもうひとつの注目点は、迅速な行動の重要性に焦点を当てた『グローバル土地概観』(GLO)と題する報告書の発表である。報告書は、世界の土地の2割がこの僅か20年で劣化したとしている。

「地球の天然資源の消費はこの30年で2倍に増え、地球上の土地の3分の1が今や深刻な劣化状態にある。毎年、150億本の木々と240億トンの肥沃な土地が失われている。土地を基盤とした資源に依存している小農や女性、先住民族が最も脆弱な立場に置かれている。しかも、彼らが広範なインフラや経済開発から排除されていることが、問題をより複雑にしている」とGLOは指摘している。

現在、13億人以上が農地の劣化に直面しており、食料や水、エネルギーといった死活的な生態系の恵みを求める争いが激しくなっている。GLOは、土地の生産性における近年の動向の分析と、2050年までの土地需要シナリオのモデリングを基礎にしている。また同報告書は、より効率的な計画と持続可能な実践を行うことによって、土地資源の状況を反転させる傾向が、如何にして、SDGsの多くを実現することを目指す取り組みを加速できるかについて概説している。

UNCCDのバルビュー事務局長は、GLOの発表にあたって「土地劣化と旱魃はグローバルな問題であり、とりわけ食料安全保障や雇用、移住など、すべてとまでは言えないが人間の安全保障と福祉のほとんどの側面に密接にかかわっています。」と語った。

「質が良く生産的な土地の供給が先細りになり、人口が増加するなかで、国内でも世界的に見ても、土地をめぐる競争は激しさを増しており、競争が激しくなるにつれ、勝者と敗者が生まれる。」とバルビュー事務局長は語った。

「損失を最小化するために、GLOは、この圧力と競争を制御するために一歩引いて再考してみることが全ての人々の利益になると示唆しています。GLOは、土地を使用し管理する方法の変革というビジョンを提示しました。なぜなら、私たちすべてが意思決定者であり、ほんの小さなステップであっても、自身の選択が違いを生み出すことができるからです。」とバルビュー事務局長は強調した。

国連開発計画(UNDP)のアヒム・スタイナー事務局長は、UNCCDの新しい最重要刊行物の出版を歓迎して、「2.5億人以上が砂漠化の直接的な影響を受け、100カ国以上の約10億人が危険にさらされています。その多くが、世界で最も貧しく、最も脆弱な立場に置かれている人々です。『土地の劣化の中立性』を実現することで、水や食料安全保障を含め、地球上のすべての人々に、健康的で生産的な生活を与えることができます。GLOは、私たち一人一人が違いを生み出すことができることを示しており、次の版では、土地使用・管理の有効例をもっと多く知ることができたらと期待している。」と語った。

世界の土地資源の現在および将来の状態に関するこの画期的な出版は、関連する幅広い部門とテーマ領域から見た、土地が持つ複数の機能に関する初の深い分析となっている。例えば、食料・水・土地の関連性、土地使用の変化に影響を及ぼす「あまり明らかではない」原因、経済成長の性格、消費者の選択、世界的な貿易パターンなどについて、分析されている。重要なのは、土地の金銭的価値と社会経済的価値がますます分離しており、それがいかに貧困層に影響を与えているかを、この報告書が検討している点である。

GLOの第1版は、欧州委員会、韓国・スイス・オランダ各政府、UNDPなど数多くのパートナーからの支援を得て、ボンのUNCCD事務局によって出版された。

サミットで達成された前進を再確認するために、世界中の80カ国以上の閣僚が「オルドス宣言」を発して、地球の最も急を要する課題の一つである砂漠化にあらゆる面で対処する取り組みを強化するよう、諸国に求めた。

中国国家林業局の張建竜局長は、会議の閉幕にあたって、「オルドス宣言は、食料安全保障や民間部門、市民社会、若者に対する生態系の貢献を再確認しました。気候変動への対処や生物多様性の保護、食料安全保障への対処の重要性も指摘されています。」と語った。

張局長は、「会議は、地域のホットスポットに注目し、協力を強化するだろう。」と指摘したうえで、この地域のシルクロードに沿った能力開発を支援する「一帯一路協力メカニズム」を強調した。

会議ではまた、旱魃、砂嵐、移住という、土地劣化の加速に関連した3つの新しい問題に対処するための対策についても議論された。砂嵐は地球上の多数の人々の健康を危険にさらしており、会議開催地の中国でも大きな問題になっている。

バルビュー事務局長は、「同様に、旱魃の緩和も『新戦略』の下で初めて重点事項に加えられました。」と指摘したうえで、「今年アフリカを襲った旱魃で2000万以上の人々が飢餓の淵に追いやられている壊滅的な惨状を踏まえれば、脆弱性の評価とリスク緩和措置を促進するうえで、効果的な早期警戒システムを伴った各国ごとの旱魃対策は、極めて重要なものになるだろう。」と語った。(09.16.2017) INPS Japan/ IDN-InDepth News 

 

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