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Reporting the underreported about the plan of action for People, Planet and Prosperity, and efforts to make the promise of the SDGs a reality.
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Photo: Syringes are assembled and then packaged in a facility in Spain. © UNICEF/Francis Kokoroko

|国連|ワクチンを世界の公共財に

【ニューヨークIDN=J・ナストラニス】

最新の調査報告書が、各国が自国民優先でワクチンを抱えこもうとする「ワクチン・ナショナリズム」に向けた流れが強まっていることに対して警鐘を鳴らしている。報告書は、新型コロナウィルスワクチンの供給を独占することで富裕国は経済的破壊をもたらそうとしているが、その被害は途上国にとどまらず、ほぼ同様に深刻な被害が富裕国も直撃することになると警告している。

富裕国で今年半ばまでにワクチンが行き渡り、途上国の大部分がそこから排除されていたとしても、世界経済は、日本とドイツの国内総生産(GDP)の合計を上回る年間9兆ドル超を失うことになるだろうと、同報告書は予想している。そしてこの経済損失の半分近くは、米国やカナダ、英国といった富裕国が吸収することになる。

また別の最新研究では、ワクチン・ナショナリズムによって、新型コロナウィルスワクチンの分配が不平等になり、GDP換算で年間最大1.2兆ドルの損失を世界経済にもたらすことになると推計されている。これは、たとえ一部の国が国民に免疫を与えることに成功したとしても、世界のあらゆる地域で新型コロナウィルスがコントロールされていない限り、コロナ禍に伴う世界経済への損失が増え続けていくからだ。

ランド研究所によるこの報告書の著者らは、「新型コロナウィルス感染症とその経済的影響に伴う損失は世界全体で年間3.4兆ドルにも達する可能性がある。その内、欧州連合が被る損失は年間9830億ドル(GDPの約5.6%相当)、英国が被る損失は年間1450億ドル(GDPの4.3%相当)、そして、米国の損失は4800億ドル(GDPの約2.2%相当)になる。」と述べている。

自国中心主義的な行動が避けられないとしても、世界全体でワクチンを提供しようとの経済的インセンティブはある。報告書は、過去の推計に基づいて、低所得国にワクチンを提供するには250億ドルかかるとした。

米国、英国、欧州連合やその他の高所得国は、貧困国へのワクチン提供を拒んだ場合、年間合計で1190億ドルを失う可能性がある。「これらの高所得国がワクチン提供の資金を拠出すれば、ベネフィット(便益)対コスト(費用)の比率は4.8対1となる。つまり、高所得国は、1ドルの費用を負担するごとに4.8ドルのリターンがあるということだ。

こうした数字が意味するところは明白である。しかし、国連のアミナ・J・モハメド副事務総長は、「この1年間、会食をしたり、抱擁し合ったり、学校や仕事に行くという、私たちが人との関わりの中で好んでやってきたことができなくなってきている。」と語った。

同時に、数多くの人々が愛する誰かを失ったり、自らの生活を壊されたりしている。世界保健機関によると、世界で250万人以上が新型コロナウィルス感染症のために死亡した。新型コロナウィルスワクチンは、この死の連鎖に歯止めをかけ、変異株の登場を妨げ、経済を再活性化して、パンデミックを終焉させる希望をもたらすであろう。

「力を合わせて初めて、パンデミックを終わらせ、新しい希望の時代を切り開くことができます。」と、モハメド副事務総長は語った。国連は、こうしたことを背景に、世界中で新型コロナウィルスワクチンの公正かつ平等な利用を呼びかける「オンリー・トゥゲザー」という新たなグローバルキャンペーンを始めた。

このキャンペーンは、医療従事者や最も脆弱な立場にいる人々から始めて、全ての国において新型コロナウィルスワクチンの予防接種を行き渡らせるためのグローバルな協調行動の必要性を強調するものだ。

モハメド副事務総長は、ワクチン開発に向けた前例のない世界の科学界の努力によって、新型コロナウィルスに打ち勝つ希望が出てきたと指摘した。実際、公平にワクチンを分配するための国際的な枠組み「COVAXファシリティ」を通じて、史上最大規模のワクチン供与事業が進行中で、最貧国の一部も含めて世界全体で数多くのワクチンが提供されようとしている。

国連のアントニオ・グテーレス事務総長は3月11日、キャンペーン開始にあたって、「一部の先進国がワクチンの大多数を独占しようとしている。」ことへの懸念を示し、「新型コロナウィルスワクチンは世界の公共財とみなされるべきだ。」と強調した。

さらに、「新型コロナウィルスワクチンは『誰でも、どこでも』利用可能なものでなくてはなりません。今年の危機は、大波のような苦難をもたらしました。しかし私たちは、『オンリー・トゥゲザー』の取り組みによって、パンデミックに終止符を打ち、我々のよく知る日常へと戻ることができます。」と語った。

現在の新型コロナウィルスワクチン供給量では、医療従事者と社会的弱者など(途上国の)人口の一部をカバーできるに過ぎない。したがって、COVAXファシリティでは、2021年末までに、参加国の人口の3割近くにまでワクチンを投与できるように準備を進めている。しかし、このペースは新型コロナウィルスワクチンの8割近くを独占している富裕国10か国の現状と比較すれば、著しく見劣りする。こうした富裕国の中には、今後数カ月で全人口への予防接種を完了する見通しの国さえあるのだ。

世界保健機関、GAVIアライアンス、国連児童基金(ユニセフ)、CEPI(感染症流行対策イノベーション連合)が共同で主導するCOVAXファシリティには190の参加国がある。新型コロナウィルスワクチンを最も必要とする人々に今年末までに投与を完了するには20億ドル以上が必要だ。

国連は、COVAXファシリティに新たな資金を獲得することが極めて重要だが、余剰ワクチンの流用や技術移転、生産ライセンスの提供、知的財産権申し立ての一時停止などの手段によって、新型コロナウィルスワクチンの供与を大幅に増やすことも可能だと考えている。

「もし世界の科学者らが安全かつ効果的なワクチンをわずか7カ月で開発することができたのなら、世界の指導者らは、これと同じく、歴史的な速さでもって、地球上の全ての人々にワクチンを届けるために製造を加速する資金を提供することを目標とすべきです。」と国連のメリッサ・フレミング事務次長(グローバルコミュニケーション担当)は語った。(03.12.2021) INPS Japan/ IDN-InDepth News

 

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