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SDGs for All

SDGs for All is a joint media project of the global news organization International Press Syndicate (INPS) and the lay Buddhist network Soka Gakkai International (SGI). It aims to promote the Sustainable Development Goals (SDGs), which are at the heart of the 2030 Agenda for Sustainable Development, a comprehensive, far-reaching and people-centred set of universal and transformative goals and targets. It offers in-depth news and analyses of local, national, regional and global action for people, planet and prosperity. This project website is also a reference point for discussions, decisions and substantive actions related to 17 goals and 169 targets to move the world onto a sustainable and resilient path.

国連事務総長、紛争後の平和維持よりも予防外交を選択

Secretary-General António Guterres addresses Security Council meeting on Maintenance of International Peace and Security: Preventive Diplomacy and Transboundary waters. To his right is President Evo Morales Ayma of Bolivia. UN Photo/Kim Haughton【ニューヨークIDN=シャンタ・ロイ】

シリア・イエメン・アフガニスタン・キプロス・カシミール・パレスチナ・スーダン・コンゴ民主共和国(DRC)など、未解決の政治的・軍事的危機が増大し続ける事態に直面する中、国連のアントニオ・グテーレス事務総長は、今後の方針を立てるために、「調停に関するハイレベル諮問委員会」を任命した。

諮問委員会の主な任務は「予防外交」だ。「予防(外交)は治療(紛争後の平和維持)にまさる」とする古くからの格言を基礎にしている。

この諮問委員会が創設された背景には主として国連安全保障理事会(15カ国)が機能不全に陥っている事情がある。国連安保理は、戦争と平和を宣言する権限を付与された国連で最も影響力がある機関とも言われるが、拒否権を持つ米国・英国・フランス・ロシア・中国の5常任理事国が、世界全体を救うことよりも自らの政治的・経済的・軍事的利益を守ることに汲々とする中で、行きづまり状態にある。

国連における政治的出来事を注意深く監視してきたノートルダム大学クロック研究所のジョージ・A・ロペス氏(セオドア・M・ヘスバーグ師名誉教授[平和学])はIDNの取材に対して、諮問委員会を創設することで、グテーレス事務総長は「国連を、事態がエスカレーションする段階にあたっては暴力の予防に積極的に取り組み、紛争状態にあっては速やかに停戦の確保に向けて効果的に行動できる組織にすることを目指しています。」と語った。

ロペス氏は、諮問委員会は、ロペス氏が「重鎮揃いの専門家集団」と説明したように、男性9人と女性9人で構成される委員には、ノーベル平和賞受賞者が2人、元大統領・首相が5人、元外交官などのオールスターキャストが揃っている。

米国平和研究所(ワシントンDC)の元副所長であり、「北朝鮮に関する国連専門家パネル」の元委員でもあるロペス氏は、「グテーレス事務総長は、特別大使や安保理による近年の実績よりも、より迅速で効果的に戦争当事者を調停の席につかせるために名声と経験を利用できる世界的に政治的影響力があるチームを集めた。」と語った。

ある古くからの国連観測筋は、IDNの取材に対して、安保理は、明らかに非難や制裁、特別大使の任命においてのみ有効性を発揮している、と語った。

「安保理は、紛争当事者を調停に向かわせるのがあまり得意とはいえない。ほとんどの戦争当事者にとっては、7~9人から成る著名人のチームに背を向けることで『大義への正統性を失うことは望ましくない』と考えるだろう。そのようにして、この諮問委員会は、あたかも『ドアに食い込んだくさび(=何かの歯止めになるもの)』のような存在になっています。」

「国連には、この10年ほど、『調停支援ユニット』と呼ばれる、比較的効果があった調停専門家の技術集団が存在しました。」とロペス氏は指摘した。彼らは第一級の実践家であったが、今回の委員会ほどの知名度と影響力を持たないという。

「しかし、新しい諮問委員会が政治的効果を発揮できるのか、それとも、効果を持たない顧問団がまた一つ生まれてしまうだけなのかは、予断を許しません。」とロペス氏は付け加えた。

「グテーレス事務総長は諮問委員会の発表にあたって、なぜ『予防外交』という言葉を使わなかったのか」という質問に対して国連のステファン・ドゥジャリッチ事務総長報道官は、「たしかに、事務総長はその言葉は使わなかったかもしれません。(しかし)事務総長は調停活動のために、自身が必要に応じで招集する極めて著名な方々を世界中から集めた点を強調しました。それは間違いなく、誰でもそう言うと思いますが、必要な時に実施する予防外交の一環だと言ってよいでしょう。従って、予防外交は事務総長の課題の中では常に高い優先順位を与えられていると思います。」と語った。

諮問委員会の仕事の調整を行うための事務局を創設するかという問いに対してドゥジャリッチ報道官は10月5日、ニューヨークの国連事務局職員が実務を担うと語った。

ドゥジャリッチ報道官はさらに、「これは仕事ではなく、自発的な参加となります。国連事務総長にその時々において呼ばれ、予防外交や調停の活動に従事します。そして、諮問委員らは、必要ならいつでも呼んでほしいと言っているのです。」と説明を加えた。

ドゥジャリッチ報道官はまた、事務総長が諮問委員会の会合を招集しニューヨークでそれを執り行う意向であると指摘したうえで、「そう遠くない将来に執り行われるだろう。」と語った。

18人の諮問委員は、事務総長の裁量によって活動することになる。

「国連による調停の余地があると事務総長がみなす紛争や緊張が世界のさまざまな場所で起こったと考えられる場合、事務総長は、その危機に関して任務に最も適したと考えられるメンバーを呼ぶことになります。」とドゥジャリッチ報道官は語った。

国連は、9月13日に諮問委員会についての発表を行った際、18人の委員に関して、比類のない経験と技術、知識、人脈を活用できる現在及びかつての世界的指導者や、元高官、著名な専門家であると評した。

グテーレス事務総長は、諮問委員会の創設は、彼自身が推奨する「平和を求める外交の高まり」の一環であり、国連の予防・調停活動に適切な優先順位を与えるものだと述べた。

諮問委員会は、地域機関や非政府組織、世界中で調停活動に従事しているその他の組織と国連がより効果的に協力するのを可能にすることが期待されている。

18人のメンバーには、例えば次のような人々が含まれる。

ミシェル・バチェレ大統領(チリ):間を開けて2回、チリの大統領を務める。UNウィメンの初代事務局長。

ラディカ・クマラワスミ(スリランカ):国際的に有名な弁護士で、「女性に対する暴力

に関する国連特別報告者」を務めた人権活動家。2006~12年には「児童・武力紛争に関する国連事務総長特別代表」も務める。

レイマー・ボウィー(リベリア):2011年のノーベル平和賞受賞者。「リベリア和解

イニチアチブ」創設者。「平和構築における女性ネットワーク/西アフリカ平和構築ネットワーク」の共同創設者・元代表。

他のメンバーは、次の通り。

ジャン=マリー・ゲーノ(フランス):2000~08年まで国連事務次官(平和維持担

当)を務めた元フランス外交官。戦争の予防とより平和的な世界の構築に向けた政策の形成に取り組む独立組織である「国際危機グループ」の総裁を2014年以来務める。

タルヤ・ハロネン・フィンランド大統領(2000~12、同国で初の女性大統領)。現

在、「世界女性リーダーカウンシル」のメンバー。同カウンシルは、女性の現職・元職の首相・大統領からなるネットワークで、メンバーの経験を活用して、最高位のレベルにおける政治過程での女性の完全参加・代表を支援することを主要な目標とする。

デイビッド・ハーランド(ニュージーランド):「人道的対話センター」所長。同センタ

ーは、本拠をスイスのジュネーブに置き、対話と調停を通じて武力紛争の予防・緩和・解決に向けて世界的な活動を行う。

ノーリーン・ヘイザー(シンガポール):シンガポール国立大学評議員(2013~)。

シンガポール経営大学、シンガポールS・ラジャラトナム国際大学院特別研究員(2016~)。国連アジア太平洋経済社会委員会(ESCAP)事務局長(2007~14)、国連女性開発基金(UNIFEM、現在はUNウィメンに統合)の代表(1994~2007)。

その他のメンバーは、以下のとおり。

ナセル・ジュデー(ヨルダン):ヨルダン上院議員、元副首相、元外務・移民大臣(2009~17)。

ラムテイン・ラマムラ(アルジェリア):アルジェリア共和国外相(2013~17)として、マリを初めとして地域での調停活動に大きな役割を果たす。

・グラーサ・マシェル(モザンビーク):元解放軍闘士。モザンビークの初代教育文化相(1975~89)。女性・児童の権利を国際的に擁護。

これに加えて、以下も委員である。

アシャ=ローズ・ミギロ(タンザニア):タンザニアの元英国高等委員、2007~12まで国連の第3国連事務次官を務め、ミレニアム開発目標の履行を通じて国連の貧困との闘いを先導。

ラデン・モハマド・マルティ・マリアナ・ナタレガワ(インドネシア):元インドネシア外相(2009~14)。元国連大使、元英国・アイルランド大使。

オルシェグン・オバサンジョ(ナイジェリア):1999~2007までナイジェリア大統領。それ以前は、 ナイジェリア連邦共和国第3代軍事評議会副議長、ナイジェリア国軍総司令官(1976~79)。

ローザ・オトゥンバエワ(キルギス):元キルギス大統領で、同国独立時に外相・副首相も務める。

ミシェル・ピエール=ルイ(ハイチ):元ハイチ首相。2008年9月から09年11月まで司法・治安相。

さらに以下も委員を務める。

ジョセ・ラモス=オルタ(東ティモール):ノーベル賞受賞者で、ジャーナリスト、東ティモールの独立を30年も推進。独立したばかりの東ティモールの外相、首相、元首を務めた。

ゲルト・ローゼンタール(グアテマラ):1969~74と2006~08にそれぞれ計画相、外相を務める。ラテンアメリカ・カリブ経済委員会(ECLAC)事務局長(1989~97)。

ジャスティン・ウェルビー師(英国):カンタベリー大主教、2013年より英国国教会のトップ。(10.10.2017) INPS Japan/ IDN-InDepth News 

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